2022/05/07 13:28
古くなったナイロンバッグは、内側のポリウレタンが劣化し、悪臭を放つことがあります。
今回、ネットの情報をもとに、グレゴリーのバッグの匂いを除去してみましたので、その過程と結果をご紹介します。
<結果>
匂いは取れる事は取れます。ですが、ウレタンは完全に落ち切らず、粉状で付着している状態となってしまいました。
<きっかけ>
現在、ある会社様からバッグのデザインの依頼をお受しまして、どうしても、グレゴリーのバッグのサンプルが必要だったのです。
現行品よりも古い物(アメリカ製)にこだわり、中古品で探しておりました。
それでメルカリで見つけたのが、これ。
旧ロゴのアメリカ製です。(旧ロゴといっても、個人的にはまだ新しく感じてしまいます。90年代くらいのブルーの色が入ったタグが馴染みがありますね。)
(90年代グレゴリー)
商品紹介には「若干の匂いはありますが、状態は概ね良好」とありました。古いグレゴリーが臭うのは知ってましたが、若干どころではなかったですね。これに荷物を入れたら、中身に臭いがついてしまいます。
写真は中の状態です。所々、白化したり、べたついたりしていました。
ネットで拾った情報から、
方法としては、
1重層を溶かした水にしばらく浸けておく
2裏側をブラシでこすり、コーティングを取り除く
これにより、ウレタンを取り除く事で、匂い、ベタつきを除去できるようです。
<作業内容>
用意した物は、
重曹 (325g)
バケツ(8リットル)
ブラシ(タイル用)
全てダイソーで用意しました(300円+税)。
バケツ2/3位の量、40度位のお湯を用意します。
重曹はどれくらい入れるか迷いましたが、足らなくて失敗するよりは良いかと、たっぷり(8割くらい)入れました。
ファスナー引き手のレザーは取り外しておきます。
バッグは裏返した状態で、畳んでバケツへ入れます。
浮いてきてしまうので、重しを入れておきます。
1時間後、ひっくり返してみました。
水が茶色くなってきています。「汚れ」というか、「ウレタン」が落ちてきているのです。
半日浸けて、
取り出すと、泥水のように。
ブラシでこすります。
この時点では、濡れているのでコーティングが取れてるのかどうかわかりません。表面は重曹でヌルヌルしているので、それを取り除いていきます。ブラシは毛が硬めの物を選んで正解でした。そのまま外に干しました。
(この時、バルコニーで作業していましたが、汚れが床に付着してしまいました。)
乾くと、匂いはすっかりとれていました。ベタつきもありません。
しかし、冒頭で述べたように、ウレタンが残っていて粉を吹いています。コーティングが無くなった分、生地が少し柔らかくなった気がします。
今回は参考サンプルとして使用が目的で、とりあえずは匂いがとれればokかと。残りはまた時間がある時にやろうと思います。
〈まとめ〉
☆つけおきの時間を半日で切り上げましたが、丸1日はつけておいたほうが良いです。
☆汚水が床に付着しますのでビニールを敷くなどした方が良いです。風呂場での作業はおすすめしません。
☆コストはたいしてかかりませんが、手間がかかります。場合によっては2.3度洗った方が良いかもしれません。
*臭うバッグが全てこの方法で取れる訳ではありません。作りによっては形崩れ、色落ちなどがありますので、ご注意ください。