2020/05/18 14:43
開業して、間もなく1年になります。色々な経験ができ、長く感じた1年でした。これも皆様のおかげございます。本当にありがとうございます。1年前、こんな状況(コロナ)を想像することもできませんでしたが、今は出来ることをしっかりやっていこうと思っています。
さて、数年前に学生時代以来のテニスを再開し(まだまだ初中級クラスです)、最近はテニス用のバッグなどを作っているMacoですが、この自粛期間中も、私のテニス熱は高まるばかりで、暇さえあれば右手は常にスイングしております。昭和のテレビでよく観たおじさんゴルファーが駅のホームで傘をクラブに見立てて素振りをしているアレと同じです。
先日、3歳の息子の誕生日プレゼントには半強制的にテニスラケットを与えました(笑)。子供と遊んでるように見せかけて、私が遊んでおります。
テニスの腕をあげたいというのもあるのですが、もう一つ私が気になっているのは、そのファッションやカルチャー。職業柄、なんでもクラシックを知りたくなってしまいます。1冊の古い雑誌を入手しましたので、ご紹介したいと思います。
1980年創刊のHot dog press 「フロリダからいま世界でいちばん熱いテニスを盗んできたぞ」
今から40年前です。当時のテニス人気を伺い知れます。

この時代、テニス界では「ビヨンボルグ」と「ジョンマッケンロー」がトップを争っていました。クールなボルグと感情を剥き出しにするマッケンローは、それぞれ「氷の男」と「炎の男」と言われておりました。1980年のウィンブルドン決勝は3時間55分という激闘となり、時代に残る名勝負として映画にもなりました。当時の私は2歳。存在はしておりますが、ファッションに目覚めるのはまだまだ先の事です。
それにしても、ボルグは男前ですね。マッケンローもそうですが、昔のテニスプレーヤーはオーラがあります。ボルグの使用していた「Donnay」のラケット、「Fila」のウエア、「Diadra」のシューズは大人気で入手困難だったそうです。

ボルグは「現代テニスの父」と言われています。
現代テニスは「トップスピン」という、ボールに対して順回転を与えるストロークを多用します。
それはラケットの軽量化、反発力の向上など性能が向上したためです。
しかし、ボルグの時代のラケットは木製です。ラケットは重く、ボールは飛びづらく、決して性能が良いとは言えません。見た目からしてレトロ感たっぷりで、こんなラケットでよくプレーできたなと思います。

ボルグはストリングスのテンションを極限まで上げて、強烈なスピンショットを放っていました。ラケットの方がパワーに耐えられず、1つの大会で25本必要だったそうです。
ラケットだけでなく、当時はシューズもこのようなローテクスニーカーでプレーしていたのですね。ソックスは二枚履きです。登山では、吸湿性、クッション性、フィット感を高めるために重ねて履くことがあるそうですが、おそらくそれと同様の効果を狙ったものと思われます。

現代のテニスシューズは、クッション性や、グリップ力など色々と進化しています。ウエアも通気性、速乾性など、機能性は良いのですが、デザインなのか?素材なのか?あまりグッとくるのが少ないなと思います。何年か前、テニスを始めようと思って、ウエアを買いにテニスショップに行きましたが、欲しいと思うウエアはほとんどありませんでした。
この雑誌によると、
当時、フロリダでは、テニスが日常の中に溶け込んでいて、みんなジョギング感覚で楽しんでいる。ウエアもキメキメではなく、「フリーな気分でフリーなウエア」だそうです。


私なんかはプロを目指す訳ではないので…、フリーで良いのです。
昔のテニスプレーヤーはプロでもローテクスニーカーを履いて、コットンのポロシャツを着、プレーしていたのです。機能を求めるより、自分のテンションが上がるウエアにしようと思いました。
という訳で、私がチョイスしたウエアはこれ。
TOPS
sacai×Nike
PANTS
Nike
SOX
Nike
SHOES
Nike
Racket
Head
TOPSはNike製ですが、テニス用ではなくファッション用です(実はウィメンズのXLサイズ)。もともと大きめのバランスのせいか、メンズのLサイズくらいの感じです。わりとしっかりした生地で、ヘビーウエイトなため、スポーツには向かないかもしれませんが、自分の気分が優先です。
イメージは90年代のアンドレアガシ。ボルグも良いですが、私の中ではアガシがNo.1(ちなみにアガシは幼少時、ボルグに憧れていました)。コスプレーヤーではないので、あくまでイメージです。カラーリングと、ゆったりしたサイズバランス。Nike縛り。その辺が自分的にツボな所です。

こんな感じで、スポーツシーンでも身に付ける物を「なんとなく」で選ばずに、ちょっとしたテーマやこだわりを入れることで、さらに楽しめるものになります。「どんなイメージで行こうかな〜」と妄想すること自体も楽しいのです。
この自粛期間中、体を動かしたいと思った方も多いのではないでしょうか。きっかけはなんでも良いと思うんですよね。「あの厚底のNikeを履いて走ってみたい」とか。カタチから入っても良いと思います。
ただ、健康のため、ダイエットのために、修行のようにストイックにやるのって、辛くて長続きしない可能性があります。やはり楽しんでやる事が大切です。
身に付ける物や、そのカルチャーなど、それについて深掘りしていくと、さらに理解が深まり、より楽しむ事ができますよ。